ゴー宣DOJO

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笹幸恵
2016.12.9 03:16

これって女のひがみ根性?

一昨日のブログ「女性活躍というけれど・・・に関連して、

門弟Mさんがメーリングリストに次のように綴ってくださいました。

 

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夫婦であっても、経済的な理由(これも旧世代にはピンとこないらしい)

により子供を持てない人、一人は産んだけど、同じ理由により、

二人目以降は二の足を踏まざるを得ないカップルは少なくありません。

もちろん、この経済的な理由には待機児童問題もおおいに含まれます。

母親が復職できないということは家庭の経済問題に直結しますから。

 

産みたいのに産めないなんて、なんてもったいないのだろう、

そしてこれしきのことがなんでこの国ではこんなに難しいのだろう、

と思えて仕方ないのです。

 

「女性の活躍」とか、「女性が輝く」とかって、

ワードとしては私はあまりピンときません。

でも、「古今東西、人生いろいろある」という大前提があるのは

当たり前ですが、それとは別次元で、女性であるという理由だけで

理不尽な思いをしたり、窮屈な思いをせずに女性が自分の

人生を歩むことができたら、その先に少子化問題解決の光りが

見えてくるのではないでしょうか。

 

不敬な考え方、言い方のうえ、抽象的な表現かもしれませんが、

皇室にも少子高齢化と女性問題の側面があるのであって、

聖域に生まれ育ってこられた女性皇族の方々それぞれが、

皇族のおひとりとして、末永く活き活きと過ごされ、

活動していただくことができるようになれば、皇室の少子化

(つまり皇位継承問題)に光りが差すことにもなるのではないでしょうか。

 

少子高齢化が進んだら労働人口が足りなくなるよねー、

じゃあ移民を受け入れるしかないよねー、とかなって、

意気揚々と海の向こうからやってくるハングリーな外国人労働者と、

どこかから連れてくるという(自らやってくるのか?)、

ナントカの宮の子孫だか何だかの男系男子とやらが、

どこかダブって見えてしまうのです。

まあもっとも、後者はどこにもいなさそうですが。

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次回のテーマ「天皇制と女性の活躍」に最後は結び付けて

考えていらして、激しく頷いてしまいました。

 

そうなんですよね。

労働力の問題にしたって、女性にもっと働いてもらうために

俗にいう「103万円の壁」(配偶者控除がなくなる額)を

引き上げるなどの見直しを行いましたが、

多くの女性は「そこかあ???」と思っているのではないでしょうか。

まずはできるところから、ということなのかもしれないけど、

パート女性の働く時間を増やすことが女性活躍なのか、甚だ疑問。

 

なんだか目に見える形でとにかく何かやろうとするから、

「とりあえずの応急処置」として、パッチワークのような

ちぐはぐな対症療法になってしまうのではないかなあ。

 

それより、出産育児後に社会復帰しやすい環境を整えるほうが、

長期的に見て社会の底力をつけることになると思う。

女性も活躍するし、復帰しやすいとなれば、子供も産みやすい。

ついでに子持ちでも働きやすい仕組みが整っていたら言うことなし。

人口の半分は女性なんだから、女が本当の意味で活躍すれば、

労働力不足だって少しは解消されるのではないか。

 

対症療法ではなく、根本的、抜本的な見直しを行う原因療法を

行わなければいけないんだと思います。

今すぐに目に見えなくても、じわじわと効いてくればいい。

それを「ちゃーんと理解してね」と、国民に説明するのが

政治の役割じゃないかなあ。

 

皇室だって同じではないでしょうか。

女性に目を向けたら、わざわざ一般人(それも架空)の

男性を皇室に入れなくても、解決の糸口がある。

この場合の原因療法は、いうまでもなく皇室典範の改正です。

 

この世の中が、表向きはともかく、女性を全く視野に入れていないと

感じるのは、女のひがみ根性か?

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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